新型コロナウィルス感染症に関する社長メッセージ


 政府は昨日、来月6日までの期間、新型コロナウィルス対策の特別措置法に基づく「緊急事態宣言」の対象地域を全国に拡大することを決定いたしました。国内の感染者は4月16日時点で9147人、死者は190人、世界全体では累計感染者は210万人を超え、死者は14.1万人を上回ると報告されています。いま地球上で生きている人間にとっては、一生のうちで最も大きな災害と言っていいと思います。そのような災害のなかにいる、ということをまず自覚したいと思います。そして、新型肺炎で亡くなられた世界中の方々に心から哀悼の意を表します。

 医療従事者の方々はいまこの時も、休むことも眠ることもしない新型コロナウィルスと戦っています。いままでも災害医療はたくさん行われてきました。しかし今回もっとも違っているのは、治療をする医療従事者がその治療を通じて自身の生命の危機に晒されている、という点にあります。自身の生命を危険に晒しながら治療に当たっている医療従事者の尊い勇気に敬意を表するとともに、心から感謝いたします。私たちがすべきことは、私たちができること、です。薬やワクチンができて、いつかは必ずこの戦いは終わります。それまでは人から人への感染を防ぐことがこのウィルスとの基本的な戦い方です。社会的距離を保つ、マスクをする、手指を消毒する、一人ひとりができる小さなことの積み重ねが、このウィルスを撃退する秘薬です。私どもも医療用ユニフォームのメーカーとして、人との接触を最小限にしながら、医療従事者に製品を届け続けなくてはいけないと決意を新たにしております。

 ウィルスとの戦いは、国家間の戦争とは違い、休戦も講和もありません。長期戦を覚悟しなくてはいけないかも知れません。世界はこの戦いの前と後で大きく変わってしまうのではないかという感じがしておりますが、それは見方を変えれば、新しい生き方とも言えます。そして、それを受け容れる柔軟性も人間には備わっていると信じています。皆様どうぞお気をつけてお過ごしください。




令和2年4月17日

KAZENホールディングス株式会社
代表取締役社長 矢澤 真徳