ナース服のはじまり
中世に宗教界が病人の看護に乗り出したことから、看護師の制服には尼僧の長い服の影響が後々まで残りました。19世紀後半に活躍したイギリスのフローレンス・ナイチンゲールはじめ女性看護師らは長袖のワンピースの上に袖なしの白いエプロン、帽子を着用していました。
ナース服のはじまりは?昔はどんな白衣を着ていたの?
白衣の起源から、時代によるナースウェアの移り変わりをご紹介します。
中世に宗教界が病人の看護に乗り出したことから、看護師の制服には尼僧の長い服の影響が後々まで残りました。19世紀後半に活躍したイギリスのフローレンス・ナイチンゲールはじめ女性看護師らは長袖のワンピースの上に袖なしの白いエプロン、帽子を着用していました。
ナイチンゲールの影響を受け、日本においては1885 年に看護婦養成の教育が始まります。養成所で着用された制服は式服と平常服があり、平常着は筒袖の上着と袴のような長いスカートに草履、式服は詰襟で袖肩にパッドを入れて高くし、八枚はぎの裾の長いスカートで、どちらも洋装でした。当時は男性の職業服が洋装であったことから、看護師という職業の確立を目指した創業者の思いが反映されていたと考えられます。
1937年、日本赤十字社は看護救護員として戦場に女性看護師を送り出しました。これが、日本で最初の組織的看護活動とされており、この時制服として採用されたのが、ワンピーススタイルのユニフォームでした。
戦後「保健衛生法・環境衛生法」が制定され、清潔な白衣の着用が義務づけられたことにより、綿100%の白のワンピースの白衣が全国的に普及しました。
1952年、アプロンワールドの前身となる日産被服株式会社が創業しました。
1960年代には、ファッションの多様化とともに白衣においてもデザイン性が重視されるようになりました。イージーケアの観点から、ポリエステル等の化学繊維を使用した白衣も増えていきます。1980年代にはデザイナーズブランドの流行が白衣にも導入されます。高いデザイン性とともに、制電性・性・防皺性・制菌性などの高機能素材が開発されます。
1970年代、パンツファッションの流行とともに、白衣にもパンツスタイルが取り入れられるようになりました。男性看護師が増えたことと、動きやすさ、感染予防の観点から、1990年代後半にはワンピースよりパンツスタイルの採用が増え、帽子廃止の動きが顕著となりました。
1990年代より、海外で医療用ユニフォームとしてスクラブが着用されはじめました。手術着として着用されていたスクラブは、実用性が高く男女ともに着用できるユニフォームとして、ドクター・ナースに広まりました。日本でもドラマの影響などでスクラブの採用が増え、ネイビーやワインなど今まで病院では着用されていなかったカラーのユニフォームが増えていきました。
透けにくい素材や伸縮性のある素材、動きやすいパターンなどデザイン性と着心地の良さを求め、白衣は進化しています。白衣が多様化していくなか、KAZENは未来を見据えたユニフォームを開発しています。